年明け早々に宣言した障害者グループホームの設立。
その後どうなったかというと…
全く進んでいません!
いや、私たちとしては、少しずつ。
少しずつ進めているつもりではいるのだけど、何か具体的に前進したかというとそうとは言えず。
正直スーパーせっかちな私が、よくこのスローペースに耐えられているなっていう感じ。
何にそんなに苦戦してるの?というと、まず物件。
グループホームを開設するには、当然家がいるわけですが、どこでもいいというわけにはいかず。
スタッフは常駐するにせよ、何かあったときに私たちも駆けつけられるところ、と思うと遠くても車で30分以内。
住宅地のど真ん中ではなくて、人里離れたところでもなくて、近隣の家とほどよい距離感が保てるところ。
それに、私たちの叶えたい暮らしを送ってもらうためには海や自然を身近に感じられるところがいいけれど、交通の便が悪すぎるところは自立のために訓練する人にとってはハードルが高すぎる。
って、自然が近くに感じられて、駅からのアクセスがいいところがあるなら、私が普通に住みたいわ!
・・そう。
そういう誰もが住みたい!と思うようなところでグループホームをやりたいんです。難しいのはわかってますが。
私たちが運営しようとしている精神障害者のグループホームは自立を目指すものなので、入居者さんは日中毎日働きに出かけます。
毎日ちゃんと。
つまり、いわゆるサラリーマンと同じようにアクセスが良いところの方がよいわけです。
それに、その多くは毎日通勤する”普通の暮らし”をお休みしていた人たちなのだから、なおのことそのハードルは低い方がいい。
それと、障害者グループホームとして承認の得られる施設の条件として、近隣に住宅のある場所、という項目があります。
自立後普通の暮らしができるよう近隣とのコミュニケーションを遮断しないように、ということだと思うのですが、実際にあなたの家の隣に精神障害者のグループホームができる、となったら…??
大概の人が少なからず戸惑うはず。
怖いとさえ感じる人もいるかも知れない。
実際少し前まで私もそうでした。
じゃあ隣にできるのがシェアハウスだったら??
やった嬉しい!…とはならないかも知れないけれど、ルールを守ってくれたら、とか騒いだりしなければ、、と懸念されることはあっても、恐怖心は抱かないはず。
理由はきっと、障害者ってよくわからない、から。
世の中の凶悪犯や殺人者は、みんな精神障害者だった?
グループホームに住んでいる障害者が犯罪を起こした確率はどれくらいあるんだろう?
気になって調べてみると、犯罪白書にありました。
精神障害者の犯罪者は一般犯罪者よりも極めて少ない、と。
グループホームは自立を目指す人たちが住む場所です。
映画やドラマにでてくる、精神病院で暴れているような人たちが入居するわけではありません。
障害者の線引は本当に曖昧で、自己申告で障害者手帳をとるかとらないかを決められるほど。
つまりそのくらい普通の人。自分の身の回りにいる ”人付き合いがうまくできない人” や ”前はバリバリ働いていたのに急に仕事にこれなくなり引きこもってしまった同僚” のような人たちが暮らすのがグループホームなんです。
と、話が少しはそれましたが、こんな感じで障害者施設はそのイメージから懸念されがち。
賃貸物件で運営をしようとすると、まずはオーナーさんと管理会社の賛同が、そして次に近隣住民の意見が必要になってきます。
営業を始めてから近隣住民の反対により撤退を余儀なくされたグループホームもあるほど。
隣に施設ができて、喜んでくれる住民がいるわけがないことはわかっているし、運営側のやりようにもよるのかな、とは思うものの、結局オーナーさんの賛同を得ることがハードルの高いことであることに違いはなく。
そういうことで、自分たちで物件を所有できたら…という考えに至ったわけです。