逗子葉山暮らしのほんとのところ。

都心と鎌倉の不動産営業を経て思うこと、郊外からの移住、都内通勤や日々のこと。

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5/5 不妊治療の本当の苦しみ

そうして先生を信じ、漢方を飲み始め2ヶ月が経過。
再び注射や投薬を繰り返して、2度目の採卵、3度目の移植。

 

おめでとうございます、着床してますね!


ここまできてようやく着床=妊娠成立。
期待しない癖がついていただけに、おめでとうございますと言われた時はあまりの驚きに状況が飲み込めず、ヘンテコな表情をしていたことは言うまでもありません。

 

※今回は特にネガティブな内容、表現を含みますことをご理解ください。

◯妊娠って…?

診察室からでてしばらくすると、徐々に嬉しさが・・。
そっか、やったー!!私ついにやったんだ!!
漢方も飲んでるし、今度こそうまくいくのかも・・!!

自宅に帰る途中、嬉しさがこみ上げ、サプライズのつもりで妊娠検査薬の写真をメッセージもつけずに旦那さんに送りつけました。
(旦那にしてみたら、線があるとどうなのか、これがどっちを意味してるのかがわからなかったらしいですが。笑)

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この美しい海に惚れて葉山に移住しました。

 

妊娠おめでとう!!
ってドラマなんかでよく見る場面。
もちろん妊娠はおめでたいことであるはずなのですが、不妊治療をしているとどこをおめでたいタイミングとしていいのかがわからなくなるんです。

着床=妊娠成立、とされるものの・・

その1週間後に胎嚢(赤ちゃんの入っている袋)が子宮内に確認できるか?


その2週間後までに赤ちゃんの心音が聞こえるか?

ここまできて、やっとひと段落、というハードル。
しかも70%以上の確率でここまでの段階をクリアできないっていうわけです。
さらにその先に、初期流産の起きやすい時期を経て、いわゆる安定期に入ります。


結局この時の妊娠は、サイズが通常よりも小さく・・妊娠7週目で、成長が止まってしまいました。
そっか、おめでとうの後にもこんなにハードルがあるんだ。

○流産の種類

私の経験したのはいわゆる初期の流産。
初期の流産にはいくつか種類があって、簡単にいうとこんな感じ。

 

①稽留流産

ある程度成長はしたが、途中で止まってしまった状態。
この時点では痛みも出血もないことも多くて、自覚症状は何もなかったりするようです。

②完全流産

子宮の赤ちゃん(まだこの時点で赤ちゃんとは呼べないかも知れませんが)が自然に出てしまった状態。
自然に妊娠した場合、痛みもないことが多く、出血も生理だと思って気がつかないこともあるようです。

③不全流産

赤ちゃんが流れ出かかっているけれど、まだ子宮内に残存している状態。
この場合は、出血や腹痛があるよう。

 

今回私の場合は①の稽留流産。
つまりお腹の中にはまだ胎嚢が残っていて、自然にでてくるのを待つか、手術をしなくてはならないとのこと。

自然にでてくるのを待つといつになるかわからず、出てくるときには中々の出血を伴うことがあるとのこと、手術してしまった方が体の回復も早いというので、流産の手術をしました。

妊娠するための治療をしてるのに、流産の手術をするなんて…


◯よく言う諦めたらできた、ってやつ。は偏った事実だと思う。

その後、体を休めるために、とひと月妊活お休みをとって、思いっきり好きなものを食べ、お酒を飲み、サーフィンをする日々。

思えば仕事もあんまりしてなかったような。笑

我慢をしない、プレッシャーのない毎日ってさいこうだ!!

…と、不妊治療のことをあまり考えなくなってきたころ、体調に異変が。


あれ…?
妊娠してる…??


生理が遅れ、まさかね…と思いつつ、旦那さんにも内緒で市販の検査薬をこっそり試すと、陽性反応。
翌日病院に行き、妊娠が確認できました。
まさか自分が自然に妊娠するなんて!
もはや夢にも思わなかった出来事で、すっかり舞い上がり、自然妊娠なんだからきっと今回は大丈夫なはず!とタイミングは少し早かったものの親にも報告。

 

というのも、数年前から孫はどうなんだプレッシャーがあり…この頃には無言の圧力(実際のところは気のせいかも知らないけど。笑)を感じていたので、早くそれから逃れたいという気持ちもあってのことでした。
とはいえ、私が思っていた以上に喜んでくれた両親の様子をみて、あぁ、よかったな、と心から思った瞬間でした。


…が、現実はそう甘くはないもの。

そのわずか数週間後、妊娠2ヶ月目のある日。
仕事中に激しい腹痛と出血があり、再び流産となりました。
あぁ、安定期まで言わない方がいというのはこういうことなんだな…

 

よく諦めたらできたの!とか言うけれど、よく考えたら諦めてできなかった人は、周りの人にそれを言ってまわるはずもなく。
結局私たちに日頃入ってくる情報なんて、偏ったものでしかないんだな、と現実を思い知らされた感じがしました。


ちなみに妊娠初期の流産は、めずらしくないことで、そのほとんどが染色体異常によるもの。
もともと成長できない卵だったということらしいです。
つまり元々決まっていたことだし、どうにもならないこと。
そうは言われても、頭ではわかっていても、流産を繰り返すたびに、体にも精神的にも大きなダメージを残します。

思えば、これまでにも子供は早く産んだ方がいいよ、とアドバイスをくれた人たちはたくさんいて。
きっと自分が不妊で苦しんだからこそ、良かれと思って言ってくれていたことなのだけど、当時はその言葉の本当の意味やその苦しみを理解することはできませんでした。


適当な気持ちで不妊治療を始めた私なので、当初はさほどつらいとは感じていなくて、やっぱり真剣に子供が欲しいと思ってる人からするとかなりつらいんだろうな、くらいに思ってました。

でもそういうことじゃなかった。


通院を始め月日が経ち、通院や体外受精の回数を重ね、結果が出るたびに味わうどうしようもない絶望感。
それまでの努力、費やした時間やお金、家族や旦那さんの期待に応えられなかったという事実。
次々と妊娠、出産していく友人たちを見て、心から喜べない自分にさらに嫌気がさす…
私はこれまで生きてきて、こんなにも自分の存在意義を見失ったことはありませんでした。
もちろん不妊治療に伴う肉体的な痛みはたくさんありましたが、肉体的な痛さなんて今思えばなんてことなかった。

欲しいものがあればがむしゃらに努力する、やりたいことがあれば必死に行動する、そうして大概のことは実現してこれたという自信が、努力でどうにもならないというこの現実にぶつかった時、自分でもびっくりするほどのネガティブな感情をもたらすもので。
きっと妊活をしている人も、不妊治療で苦しんでいる人も、その誰もが少なからず味合う苦しみなんじゃないかなぁと思います。

 

結婚してもしなくても、子供を産んでも産まなくても、どちらが正解なのか、どちらが幸せなのかなんて誰にもわからないし、自分が納得して選んだ道ならば、それで良いと思う。
でもそれを望んだ時、過去の自分に知識がなかったが故に後悔することがないように、きちんと知った上で選択する、ということは大切だと思うのです。


当事者になってみて初めてわかること。
心のどこかで私はきっと大丈夫、と甘えていた、過去の私のような人を1人でも減らすために。
既婚未婚問わず、男性女性問わず、結婚や妊娠について、真剣に向き合い、勉強してもらえるきっかけになったら嬉しいです。

 

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その後、さまざまな壁を乗り越え、妊娠、安定期に入りました。

無事出産できるのかなという不安はありますが、出産しても障害はないだろうか、事故に合わないだろうか、お友達はできるかな、、と一生その心配は尽きないものなんだろうな、とあまり深く考えないようになりました。

生々しくネガティブな内容も多く含んでいるため、不快な思いをされた方もいるかも知れませんが、今しか残せないことだと思い綴らせていただきました。
振り返ってみると、当時はつらい思いをしましたが、今はそんな気持ちを思い出すこともなく、至って元気ですので、ご心配なく。笑

ということで、不妊治療のお話はここまで!!

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我が家の愛犬麦。

 

 

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